千葉大学大学院医学研究院 小児外科学
当教室では総合病院の強みを活かし、胎児から成人に至るまで、小児科・産婦人科・成人領域の各診療科と密な連携をたもち、お子さんの成長過程と特性や社会的背景にみあった最適な医療を提供する体制を築いています。現在の教室員は小児外科指導医2名、専門医3名を含む12名で、緊急時にも万全の体制を整えられるよう24時間体制を敷いています。昨年度の入院は401件、手術は333件でした。
特に高い専門性を必要とする分野は以下の通りです。悪性腫瘍:小児科、放射線科、病理部などと定期的に腫瘍ボードを開催し、患児の状態に応じた適切な治療を提供しています。肝胆道疾患:難治性疾患である胆道閉鎖症の手術は120例を越え、術後の脱黄率は80%を超えております。鏡視下手術:安全性に配慮しつつ、胃食道逆流症、潰瘍性大腸炎、先天性胆道拡張症などのアドバンスト手術に適応を広げています。新生児外科疾患:当院は県内で3カ所目となる総合周産期母子医療センターであり、新生児・小児科、産科と連携し診療にあたっています。昨年度の新生児外科手術は33例でした。
我々は、常に小児医療の向上を目指し、診療、研究、教育に教室員全員で励んでおります。皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
千葉大学大学院医学研究院 小児外科学
教授 菱木 知郎