千葉大学大学院医学研究院 心臓血管外科学
千葉大学大学院医学研究院心臓血管外科学教室は、今年開講13年を迎えます。スタッフ6人に大学院生、後期研修医などを加え12人前後の医師が在籍しております。
若手医師の入局も増えており、徐々に活気が出てきているところです。毎年手術件数も増加し、昨年は310例を超える心臓大血管外科手術を施行しました。心臓血管外科手術数は全国的に増加しており、特に病変の複雑重症化、高齢化、様々な合併症など、手術の危険性が高い症例が増加しています。
他科と連携しこういった重症例に対して総合的に診療にあたることができる千葉大学心臓血管外科が果たす役割は大きいと考えています。あらゆる成人心臓血管手術症例に対応できる体制を整えておりますが、特に重症心不全治療に対する補助人工心臓治療は全国有数の数を施行しており、心臓移植実施施設に認定され、無事1例目を施行することができました。また大血管ステントグラフト手術や経カテーテル的弁膜症治療などの低侵襲な治療も良好な成績で徐々に数も増えております。さらには慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する手術のように大学でしかできない高度医療にも力をいれています。
今後も大学の医局として診療、教育、研究のバランスをとり、優れた臨床技術のみならず、研究能力も兼ね備えたacademic surgeonを育成することを目標にして頑張っていきたいと考えています。
千葉大学大学院医学研究院 心臓血管外科学
教授 松宮 護郎