国立がん研究センター東病院
国立がん研究センター東病院大腸外科では、現在9名のスタッフ及び10名のレジデントで診療を行っており、大腸がんに対する先進的、集学的治療に取り組んでいます。
当科では、機能温存の観点から直腸がんに対して永久人工肛門を作らない肛門温存手術である括約筋間直腸切断術を積極的に行っております。また、大腸がん手術の95%を腹腔鏡手術で行っており、特に直腸がんに対して5人の外科医が2チームに分かれて腹腔側、会陰側から同時に鏡視下手術を行うtaTME手術を導入しております。taTME手術では、従来の腹腔側の開腹手術や腹腔鏡手術だけでは困難であった巨大腫瘍に対しても会陰側のアプローチを加えることでより安全な手術を実現可能とし、良好な成績を収めています。
そして、消化管内科、放射線治療科と連携することで「大腸がん手術前後の放射線化学療法・化学療法」などの集学的治療も積極的に行っております。
さらには、臨床研究や医療機器の機器開発も積極的に取り組んでおり、次世代を担う若手の育成にも力を注いでいます。
これからも地域の先生方と協力し、患者様に対して最良の治療を提供できるように努めていく所存であります。
国立がん研究センター東病院 大腸外科
科長 伊藤 雅昭