横芝光町立東陽病院
当院の所属母体である横芝光町は、千葉県北東部、成田空港の南側に位置し、千葉市から約40kmの距離にあります。人口は2万3千人あまりで、千葉県内の町村では最大の人口規模ですが、年々減少傾向にあり、少子高齢化も進んでいます。
当院の歴史は、昭和26年8月に4か村共同で開設した「国保東陽病院」に始まります。病床数は34床で、診療科は内科、外科、産婦人科の3科でした。町村合併や所属母体の変遷を経て、平成18年3月に現在の「横芝光町立東陽病院」となりました。何度か名称の変更はありましたが、一貫して地域医療に貢献することを目指して運営されてきました。町村合併の影響で、行政区は山武郡ですが、医療・消防圏は海匝地域に属しており、当地域の二次救急を担っています。現在、診療科は10科で、病床数は、急性期病床55、地域包括・療養病床40の95床で運営されており、令和元年10月には訪問看護ステーションを開設して、在宅医療支援にも力を入れています。
当院も慢性的な医療従事者不足に悩まされており、千葉大学や自治医科大学の御支援により、診療が成り立っているのが実情です。外科は、令和4年度に私ひとりとなり手術を中止していましたが、令和5年4月から私の出身医局(千葉大学医学部臓器制御外科学)よりローテーター2名を派遣して頂き、再開することができました。
自治体病院も厳しく結果を求められ、変革を余儀なくされる時代となりました。しかし、地域医療に貢献していく姿勢は変わらずに維持して行きたいと考えています。
横芝光町立東陽病院
病院長 奥野 厚志